Best Rowing 3

 

終わり良ければすべて良し!


然るべき資料に「フィニッシュのオールと二の腕は一直線が理想」と有ります。

其れを絵にしてみたら添付の様になります。

このフィニシュの形が取れれば,この直後に,真の「一漕ぎの終わり」がキレイに行えます。 良い形での「漕ぎの終わり」はこの後の上体を起こしながらのプルダウンで達成されます。

この事は,以下の説明の様に,リズムを作る上でも肝要かと!



リズムに関連して!

1)2000mを漕ぎ切る体力が充分有っても,クルーメンバー全てが同じレベルでは有りません。 

又体力を無駄に使わない様にし、スパートへの余力を,この力を抜くリズムから準備する事が大事かと思います。 引き切った後に,力を抜き休息を意識的に取る事は,2000mの試合の駆け引きの自由度を増す事にもなります。 


2)力を抜くリズムは,整調が作らないと,艇全体のリズムになりません。 力を抜くタイミングは,当然ながら,フィニッシュの後のプルダウンでオールグリップを膝の前に押出す瞬間になりますが,この力を抜く事を意識しながら行うべきかと思います。 其の意識とは,膝の前にグリップを押出し,身体を腹筋で起こすと同時に,呼吸を整え,臍の下”下腹”に意識を集中させる事です。 そして引続き、尾底骨をストレッチャーに向かわせる意識で膝を上げ,前進しますが,この様に意識を臍の下に向かわせると,不思議な事に休もうとしなくても「肩の力」が抜け,休息モードに入れます。 肩に力が入ったままですと,前進時にも体力を消耗し,スパートするにも息切れます。


3)尾底骨から前進しながら、キャッチ前に下腹で大きく息を吸い,キャッチ後に下腹で息を止め思いっきり引き切ることになりますが,この「終わり=始まり」の区切りが大切な事は,このリズムに繋がる事からと考えます。


4)ノーワークとは、フォーワード、水掴み(船が遅いからキャッチ出来ます)が案外早く容易に出来ます。 しかし、フィニシュが遅い目で、漕ぐ間が長くなるだけで、フォーワード・水掴みはの動きはライトやライトパドル等と同じで良いと思います。

ノーワークと聞くと、皆フォワードも遅くなる様です。

身体で覚えている古いリズムは、フォーワードはそれほど遅くしなかった様ですが、それは、神戸戦の時のOB練習にも、何気なくフォーワードすると前に付き当たる感じがしました。

あれこれ考え(下手な考え)ると「フォーワードの早さはノーワークも、ライトも、ライトパドルもパドルもそれほど差を付ける必要はない」と思う!

さてここでノーワーク、ライトで私のフォーワードが早くなるのに矛盾が有る様ですが、身体の力を抜いて無意識にやると、艇の進行に伴い、又、レールには傾斜も付いて居り、勝手に前に進みます。 従って、船のスピードとで、自ずとフォワードの早さは決まる様で、ノーワーク、ライトだからと無理にフォーワード時間を遅くすると疲れ、バランスが崩れ易いと言う気がしました。  ですのでコックスが「早い!」とやかましかったが余り言う事を聞かずにマイペースでやって、以前より楽に練習を出来ました。

フォーワードは特に区別せず、オールを引く時に「ノーワーク、ライト、ライトパドル、パドル」とするべきではないでしょうか? と云うのが私の結論ですが、皆さんの現役体験時のリズムはどうでしたか?


其れで良いんではと、実際試してみた、皆さんの意見が知りたい!


5)最近はやりのピッチ漕法で、現役は急いでフォーワードしてピッチを上げようとしている様に見えます。

其の典型は、関東の一流クルーにも見られるのですが、佐野さんの指摘する”オールが膝の上を通過しないうちに膝曲がりが始まる”事になる様です。

試しに、上艇して実際、ピッチは上げようと、早い目の膝曲げをやってみましたが、肩に力が入ってしまいますし、フォーワードを急ぐと休めません。

試しに、Best Rowing 2 の最下段近くの、写真で、佐野さんのフィニシュ後スタイル(身体を早く起こし、オールを膝前に早く出す:グリップ位置を注目)を真似ますと、楽になりました、これ事実!

ハイピッチにしようとすると、このスタイルを取るのが難しくなり、グリップが膝を通過するかしないかのうちに上体が立ったままフォーワードしてしまい、これが肩の力を抜く時期を逸している様に思います。 我々昔の市大ボートの漕法は、ピッチより水掴みと引き切りに重点が置かれていたと記憶していますが、そうするとパドルは33くらい、調子が良くても34〜35程だったかと思います。 

2000m力漕はやはり、体力の無いものを含むクルーでは、身体を起こし、膝前にグリップを置き、その後、休みながらフォーワードする時間が必要ではないかと思います。


6)昔のオールの形と今のを比べても、又体力の無い現役が多いクルーに、ピッチ35以上は相当なものではないかと思います。 良いリズムは8人全員が、水を掴み引き切れる事が前提である。

水を掴まず前後すると、どれが良いリズムか分からない筈!

きちっと、オールを水中に入れるのに、新しいオールは手首だけの操作で確かに入り易い、しかし基本はグリップを前に押し上げる様にしてのキャッチが原則である。

エルゴの引き方での水キャッチはやはり間違いと考える。






 


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