Best Rowing 4/ 新人教育

 

新人教育要点として

【山本五十六の名言から!】

以前からこの言葉に魅せられて、現役・新人指導の在り方に興味を持ってきました。


人を動かす

やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、

ほめてやらねば、人は動かじ!

【有名なこの言葉には次のような続きがあります。】

話し合い、耳をけ、承認し、任せてやらねば、人は育たず。 

やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。


此処から先ずやるべきは「やってみせ」だと思うのです、それは当然「(正しく)やって見せ」ですので、昔のうろ覚えの記憶を辿ってではなく、自分で再度漕いで見てでも再確認の上にと、直接指導者は、殊勝に、思い切って本格的にオールを手にとって見てはと思います。


ですので、ぜひ環境をお願いします。 監督・コーチがすべき重要な事は、自身で直接「やってみせ」る事がなくても『正しくやって見せる』ポイントを確認し、其の教育アレンジとそれを定着させることが最も重要かと考えます。

実際に「やってみせ」る役割はそれぞれの年代の代表的な漕手に依頼し、其のポイントを協議した上で、教材とし、体調によりますので誰にもと言えませんが、正しく再現し動ける漕手に、その役を買って貰います。


ついては、時期ですが、早ければ早い程良い筈です。



【艇庫は道場である!】

ある大先輩の言われるこの言葉が耳に残ります。

『道場』と言う言葉には、人間形成の場と言う意味が有るかと思います。

形成された人間は、実社会に於いて、其の光を放ちます。より大きな意味ある人生を送れる基礎となるかと思うのです!

其の様な、人間形成出来る場所が、引いては、『艇庫』であるべきだと言うのです。

新人に当たる時の心得とすべき心得の一つと思います。



【=新人向け、漕法について(教育内容として)=】

艇は手で持ち上げられるほど軽いのです、オールを梃子に自分と艇を持ち上げるつもりで引くと、トビ魚になった感じで、一気に引き上げれるようになります、そうなると艇は走り、舟べりの水は流れるせせらぎのような音がするのです。 

持ち上げるように引く、船が浮く! それが走っている証拠なのです!


ではどうすれば、そんなことが出来るのか!


強豪他校に抗するには、ひ弱い新入生から鍛えるには、力が弱ければ、工夫するしかない。  その一つが、身体で一番強い筋力と持久力『脚』をつかうことです。 

前傾しストレッチャーに足裏全体を着板して腰からキャッチ体制に入り、これ以上前に進めない時点で脚に力を入れれば反撥するバネができる、その反発時にオールが水に入ればキャッチが確実になる。


バネはどうして鍛えるか!  

陸上トレーニングで『ポンプ』と云うのがありますが、この垂直上下「ポンプ」をやる時、しゃがむ時ウンチングスタイルのまま、そこで瞬時でも止まればそこからのバネは期待出来ません。

しゃがむ時、力を抜いて地球の重力に逆らわず、垂直にしゃがむと、力は殆ど使わない筈、そしてこれ以上下がらないと感じた時に力を入れると跳ね上がれるが、この「これ以上降りれない」と感じて即力を入れると、いつ止まったか分からずに跳ね返り、折り返しバネとして身になります。

(歳と共に、脚力は衰えるが、地球の重力、これを意識してポンプをやってみるが、毎日20回は何等問題無く出来る様になる! 意識無くやると、5回もやると膝が痛くなるが、どうやら降りる時にも無意識に力が入るよう、だから折り返す時バネが利かずに余分な・無駄な力で痛めるようです!  新人も未だ充分に身体は出来ていません、年長者の訓練方法は、新人にも通じるかと考えます。)

この、バネを作るポイントを、艇上でのフォーワードとキャッチに適応すれば、理想的な漕法実現の一助となります。 


これは艇の上では、地球の重力の代わりが艇の移動(推進)力とレールの傾斜に依り、力を抜くと身体は自然とストレッチャーに向かう、足腰がこれ以上ストレッチャーに迎えないと感じた時に、足裏で蹴り返すと、これが跳ねっ返りバネになる! (バック台を何とか活用をしてはと言うのも、少し傾斜を付けてやると力を抜いてストレッチャーに向かえ、この折り返し点を身体で見つけ易いと思うのです! 

エルゴでも可能かと思うが、引く事ばかりに、表示数値ばかりに意識がいってしまい、この蹴り返しタイミングへの意識が見られないのを、感じます。)


さらに、大事な事はこの、跳ねっ返り折り返しタイミングとオールを水に差し入れる時を合わせる事、そうすれば、手で引かなくても、止まっている様でも跳ねっ返りバネが水を掴んでくれる。  引くつもりで入れなくとも、前上に差し込むつもりでいれても、自然とバネで引いてくれる!

そしてこのタイミングが8人揃えば、一番早くなる筈、水さえ掴めば艇のバランスも保てる、全員同じ理屈を把握し体得すれば、非力でも、見れるクルーとなる!

勝敗は其の結果として相手との兼ね合いだが、やる事やってればチャンスは来る!


今エルゴで身体全体を使って力任せに惹く漕ぎ方は欧米の豪傑、日本の選抜トップクラス達が目指すもので、市大のヘナチョコ・ひよっこ達には10年20年早い、イヤ、死ぬ迄やっても追い付かない!

では、まずヒヨッコ達に体得してもらいたいのは、やはり、跳ねっ返りを活用したバネを利用し、効率を上げる事かと思う。

大腿の筋肉が、パワーと言う観点で一番大きい、跳ね返りバネを使って、其れを如何に効率的に、水を掴んでいるオールに伝えるかで、非力な者同士の他校との差別を目指すが得策かと思う!


いくら偏差値が下がって来たと言っても市大に入学した学生にこのくらいの理屈は言えば分かる筈!



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